その昔、20年ほど前のことになりますが、
祖父母と東南アジアを旅行しました。
当時アメリカ、オレゴン州に住んでいたわたしに、いつも日本の食料や必要なものを送ってくれた祖父母に、
現地の絵葉書を送っていたら、
「アメリカの田舎の方はきれいだねぇ」
と返事がきていました。
アメリカ、と聞くとロサンゼルスやニューヨークなど時代の最先端!みたいな都市が注目されがちですが、わたしが住んでいたのはオレゴン州のど田舎の小さな町。
それはもう豊かな自然の残る広い大地です。
そこで、
「アメリカに遊びにおいでよ~」
と誘っていたのですが、
「アメリカは遠いよ、中国には行ってみたいけど」
と言ったので、じゃあ比較的フライト時間が短い東南アジアに行こう!と計画を立て始めました。
東南アジア旅行計画
まず、祖父母の希望と、わたしが連れていってあげたい、と思っていた国の2か国をめぐりたい、と思いました。
それが中国とタイ王国です。
祖母はどうしても中国に行きたかった
祖母は中国の歴史にとても興味をもっていて、そういった本をたくさん読んでいました。
日本は多くのことを中国から学んでいますからね。
祖父は祖父で、三国志が好きだったみたいです。
そういった理由から歴史のある中国には一度は行ってみたい、と思っていたようです。
特に祖母は山崎豊子さんの『大地の子』という本が好きで、わたしもすすめられて読みました。
これは中国残留孤児のお話なんですよね。
「行けるのなら中国に行きたい」
という祖母の希望は最優先にしました。
わたしはタイへ連れていってあげたい
わたしは東南アジアの国はいろいろ行ったことがあったのですが、中でもタイは一番印象的で、この遺跡や世界文化遺産をどうしても祖父母に見せてあげたい、という気持ちが大きかったのです。
なぜなら、祖父母は仏教徒。
わたしは幼いころから祖父母のとなりで、毎日お経を唱えることが日課でした。
そういったことから仏教というものはとても身近な存在でした。
もちろん、日本とタイの仏教では宗派も違いますし、戒律なども違います。
ですが、一度は行ってみたくて、旅行したんですよね。
そうしたら、タイの仏教寺院や遺跡は本当に規模がすごくて、とにかく魅了されてしまうものばかり。
どうしても仏教徒の祖父母にも見せてあげたい!とずっと思っていました。
旅の計画は安全第一&予算内で立てる
東南アジアはヨーロッパなどに比べ旅費が安くすむとはいえ、やはり危険な場所へ祖父母を連れていくわけにもいかないし、
本人たちは「人生、最初で最後の海外旅行だわ~」なんて言っていたので、
どうしても素敵な旅にしてあげたくて、
やはり安全で、トラブルが起きても対応してもらえるガイド付きのパッケージツアーを申し込むことにしました。
団体ツアーは安いです。
日本人ガイドと現地ガイドがいることは祖父母の安心感にもつながります。
そこで、中国とタイを含むツアーを探すと、
3か国をめぐる!とか4か国をめぐる!というツアーがたくさんありました。
その中で、予算内で、日程も無理なくめぐれるツアーが、
タイ、マレーシア、中国、香港をめぐるツアーでした。
初の海外旅行、初の飛行機、こんなバンバン国をめぐって大丈夫かな、って心配してたら…「そんなにいろいろ行けるの!?」と喜んでたな~
きっと行ってみたかったんだろうな、いろんな国に
60代で初の海外旅行はどうだった?
この年になってこんなに素敵な体験ができるとは思わなかった。
それが祖父母の感想でした。
大きなトラブルもなく、心配していた食事面も、特に大きな問題もなく、
ちょっとしたハプニングはありましたが、そんなのは想定内。
祖父母にとっては初の海外ツアーは、とても楽しかったようです。
日本食店や日本食を売っている店も多い
パッケージツアーでの食事は基本的に日本人の味覚に合う店をチョイスしてあることがほとんどです。
なので、ほとんど食事で困ることはありませんでしたが、
どうしても日本食が恋しい、というときは日本人経営の日本食店や日本食を売っているお店も教えてもらえます。
現地在住の日本人がよく利用するというスーパーを教えてもらって日本のお菓子を買ったりもしました。
特に今は、20年前と違って、世界中の大都市などでは、さらに多くの日本食店が進出しているので、これから初めて海外旅行をする、という方も安心だと思います。
やっぱりタイは好きな国のひとつ
わたしがおすすめしていたタイは、祖父母もすごく楽しんでいました。
「ユカがすすめるのがよくわかった。こんなにすごいものが見られるなんてねぇ」
「タイはもう一度行きたいね」
と何度も言っていました。
わたしがとてつもなく感銘を受けたアユタヤの遺跡は祖母も一番よかったみたいです。
本当はもっと時間をかけてまわりたかったけれど、そこはパッケージツアーなので、仕方がないですね。
パッケージツアーの欠点は、自由に好きな場所へ行けないことですからね。
パッケージツアーのいいところ
パッケージツアーは、旅行日程がすべて組まれていて、航空券やホテルの手配、食事場所の確保など大半のことをスタッフが手配してくれるので、初心者でも安心して海外旅行ができる、ということです。
言葉ができなくても、現地スタッフは日本語も現地語も堪能ですし、
なにかトラブルがあったときでも、すぐに対応してもらえます。
同じ東南アジアをめぐるツアーに参加した方は、スーツケースが手違いでヨーロッパに行ってしまった、というトラブルもあったのですが、
ちゃんとスタッフの方が対応してくれて、翌日夜にはホテルに届いたようです。
スーツケースだけヨーロッパを旅してきたわけだな
一体どんな旅をしてきたんだろうね
これが個人旅行だと全部自分で対応しなければなりませんからね。
パッケージツアーで行けば、なんでも全部やってもらえて、言葉がしゃべれなくても、全然大丈夫!
ということがわかった祖父母は、せっかくパスポートをとったから、とその後も自分たちで、ツアーに申し込んでいました。
「人生、最初で最後の海外旅行」と言っていたけれど、最後にはなりませんでした。
もう一度タイにも行ったみたいだよ。今度はアユタヤをじっくり観光できるツアーにしたみたい
中国もよかったと言うてたな
万里の長城や兵馬俑はやっぱり壮大だと言ってたね
アメリカにも行ってみようかな、と話していた祖父母でしたが、
いろんな事情から、アメリカ旅行は叶いませんでした。
でも、わたしもおじいちゃんおばあちゃんと一緒に海外旅行ができて本当に楽しかったよ
もう一度いきたい東南アジアの旅
あれから20年、東南アジアの状況は大きく変わりました。
もう一緒に旅をすることはできないけれど、
わたしはもう一度、行ってみたいなーと思っています。
時代の流れを感じそうだな
自分が年を取ったことを実感しそうだけどね…
あの時とはまた違うものが見えそうです。
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