今回は、保育園で働く人なら誰でも感じていることでしょう。
保育園は感染症がすぐに広がってしまう。そして大人ももらう。
保育園といっても小さい子ばかりだし、子どもの風邪くらい大丈夫でしょ、と思われる方もいらっしゃるかと思うのですが、
えー、結論から言いますと。
大人でも感染症もらいます!うつります!
特に働き始めて1年目は、体調崩す方が多いです
わたしも、保育園勤務して10年以上ですが、いまだにもらいます。
特に嘔吐下痢症が一番つらいです。一日中トイレに張り付いているくらい。
何度も感染してるよな…
しょうがない。抱っこしてたらいきなりげぼーっとくることもあるし
保育園で感染症をもらいやすい理由
これはもう想像できるかと思いますが、ひとつひとつあげていってみます。
乳児は体調不良でも言葉でうったえることができない
熱があればわかりやすいですし、お休みすることになりますが、熱以外、だとなかなかわかりづらいですよね。
あまりにも咳がひどい、とか、明らかに目に見える症状があれば別ですが。
大きくなれば気持ち悪かったり、吐きそうになると伝えることができますが、乳児や幼児だとなかなかうまく伝えることができません。
なので、保育士は常に顔色や機嫌などから体調には常に気を配っているのですが、
気分が悪くなって「吐きそう」と言える子は本当に少ないです。
やっぱり突然げぼー!です。
さっきまで元気に遊んでいた子が、妙に大人しくなってごろごろしていると思ったら熱があがっていた!とか。
飛沫は防げない
幼い子はマスクがつけることができません。
というか、つけるほうが危険だったりするので、乳幼児には基本マスクは推奨されていないんですよね。
鼻水、くしゃみ、よだれ・・・
これはもう当たり前の日常です。
そしてそれを拭くのは保育士。抱っこしては鼻水つけられ、よだれたらされ、くしゃみを顔面に浴びるのは日常茶飯事です。
いくら、大人がマスクしてても…完全には防げません。
嘔吐や下痢の処理
嘔吐処理をしたり、下痢便の処理をするのは保育士です。
ビニールのエプロンつけてゴム手袋二重にしてやってますが、やっぱり完璧に防げるわけではないんですよね。
今は感染拡大を防ぐために、汚れた衣服は園では洗わないところもふえていますが、
園内のものに関しては、消毒したりするのは保育士です。
保育士はなかなか休めない
ぎりぎりの人数でまわしているところも多いと思うので、保育士ってちょっと体調が悪くても簡単に休めないんですよね。
しかも責任感の強い人も多いので、無理してしまうんです。
免疫や抵抗力が弱っているときに感染症をもらう、というのは結構多いです。
なので、健康であること、体力があること、体調管理をしっかりする、というのが大事なんですよね。
保育園で働くといろいろたくましくなる
こんな感じで、保育園で働くと感染症をもらいやすくなるわけですが、1,2年働くとかなりたくましくはなれます。
いろんな意味で。
ちょっとやそっとじゃ熱を出さなくなる
長年保育の現場にいると、感染症や風邪など、もらうにはもらいますが、喉の痛み程度で終わったり、軽い症状ですむようになります。
熱もほとんど出さなくなります。
インフルや嘔吐下痢などはまた別ですが。
感染症の流行る時期や症状でなんとなくわかるようになる
子どもが体調を崩しても、「手足口病っぽい」「アデノウイルスっぽい」というのがなんとなくわかってくるようになります。
夏に流行る風邪、冬に流行る風邪、というのもありますし、たくさんの子どもたちの発熱時の症状などを見てると自然にそういうのが身につきます。
もちろん医者ではないので、診断はできませんが、「たぶん〇〇」というのがわかると、気をつけ方もわかってくるんですよね。
わかっていても防げないのが嘔吐下痢なんですが!←恐怖でしかない
嘔吐処理も何度もやってると、ある意味開き直ってくるという…
嘔吐処理したあとは、3日間くらい胃に優しいものを食べるようにはしてます。
保育士ママはいろいろ大変
感染症の面からも、保育士ママはけっこう大変です。
わが子の保育園の感染症状況と職場の感染症状況と両方気をつけなければならないので。
子どもが感染してお休みしなければならなくなったり、職場からもらった感染症が家庭内でひろがったり、と気をつけていないとえらいことになってしまいます。
なので小さいお子さんを持つ保育士は、フルタイムで働くなら近所におじいちゃんおばあちゃんがいないと無理!とよく言っています。
わたしも、フルタイムで働けない理由のひとつでもあります。
そして辞めていく人も多いという現実…。
保育士資格を持つ人は多いのに、復帰する人が少ない、という現実がありますが、
給料が低い、というだけではないと思います。
もちろん、給料の問題も大きいと思いますが、ぎりぎりの人数でまわさなければならない、休みがとりにくい、子育てをする保育士の現状があまり知られていない、などなど、多くの問題があると思うんですよね。
せめて体調が悪いときくらい休めるように!
現場で働く保育士は、とにかく日々いっぱいいっぱいで頑張っているわけなので、
現状と問題をしっかりと見極めて、よりよい環境で働ける場所であってほしいですし、
保育士が余裕をもって働けるならば、それは保育園を利用する子どもたちや保護者の方にとっても居心地のいい保育園になるのでは、と思わずにはいられません。