実はわたし、甲府城を軽くみてました!
本当に申し訳ございません!という状況です。
私の中では甲府=信玄公の土地、というイメージの方が強かったため、甲府城跡がこのように大規模で、しかも美しく整備してあるとは…本当に申し訳なくも、思ってもみませんでした。
本当に、甲府は歴史ある街ですし、中世期の武田氏館と近世の城が比較できるなんとも羨ましい土地ですね。
甲府城とは
日本100名城No.25甲府城
武田氏滅亡後に築城されたお城です。
武田氏に代わり甲斐の国を治めるために、豊臣秀吉の家臣、浅野長政が築城しました。
とはいえ、この背景には様々な歴史な出来事も大きく影響しています。
武田氏滅亡に追い込んだのは織田信長&徳川家康の連合軍ですが、織田信長はまもなく明智光秀によって討たれてしまいます。(本能寺の変)
ですので、甲斐の国は徳川家康の支配下にありました。そして家臣に甲府城の築城を命じましたが、豊臣秀吉によって、徳川家康は関東(江戸)に追いやられてしまうんですよね。
豊臣秀吉は徳川家康の勢力拡大を恐れたのか。そのころの江戸は全く何もないど田舎だったといいますから、開発にお金がかかります。徳川家の財力をそぐためだったのか。
結局は、豊臣秀吉死後、徳川家康によって天下統一がなされました。
江戸に幕府が開かれると、甲府城は江戸幕府の支配下に置かれました。
最も華やかで壮麗な姿だったのは、柳沢吉保が城主となって大名の城として、大規模改修し、最も整備され、城下町と共に栄えた頃だったと言われています。
その美しい城ですが、大火によって本丸御殿や銅門などは焼失、明治時代には廃城となり主な建物は取り壊されてしまいました。
場所
山梨県甲府市です。
JR中央線の甲府駅がすでに甲府城跡地でもあるので、甲府駅ホームから稲荷櫓を眺めることができます。
また遺構としては本丸のある舞鶴城公園と中央線をはさんで山の手門が遺っています。
舞鶴城公園は甲府駅から徒歩5分程度です。
ちなみにお隣にある山梨県庁は楽屋曲輪があった場所です。
入館料
なんと無料です。
こんなに素敵で美しいお城の復元が見られて、無料!
いやー、見どころありすぎて1日中過ごしていられるのに…。
見どころ
近年、発掘調査により復元再建されているので、本当に見どころ盛りだくさんでした。
しかも甲府駅から櫓が見えるのも嬉しいですよね。駅に近い!
舞鶴城公園
甲府城は舞鶴城とも呼ばれ、現在の城跡は舞鶴城公園として整備され、市民の憩いの場になっています。
わたしが行ったときものんびりとお散歩したり、学生さんたちが楽しく過ごしている姿が見られました。
かつてお城があった場所は公共の施設だったり公園になっているところが多いですよね。
鉄門(くろがねもん)
この鉄門は明治初期まで存在していたようです。これは復元されたものですが、二階建ての櫓門、かっこいいですよね。
わたしはこういう門が大好きなので、いろんな角度から写真を撮りまくってしまいました。
ものすごく晴れていて空が真っ青だったので、本当に美しかったです。
この角度がすごく好き
稲荷櫓
この櫓は中に入れます。
甲府城の歴史などが展示してあるので、ぜひぜひ中に入ってみてほしいです。
甲府駅から見えるのはこの稲荷櫓です。
稲荷曲輪門、鍛冶曲輪門、内松陰門
写真は内松陰門ですね。いやー、こんなにたくさん門が見られるなんて!
復元、再建に携わってくださった方に感謝感激です。石垣も最高。
本丸、天守台
もうねー、景色が素晴らしかったです。
天気もよかったので、高い山々の向こうにひょっこりと富士山の頂が見えました。南アルプスも本当に美しくて、思わず天守閣からの眺めを想像してしまいました。
そしてなんといってもこの天守台、なんと野面積みなんです!
野面積みというのは、自然の石を積み上げていったものです。
公園内には、石切り場跡もあります。
自然の石をここまで美しく積み重ねられる技術。もうお見事としかいえません
石垣ファンは見逃せないですね。
100名城スタンプ
舞鶴城公園にある、稲荷櫓、公園管理事務所の2か所にあります。
ちなみに甲府城の御城印(300円)は甲府駅前にある観光案内所で購入できます。
さいごに
甲斐の国は武田信玄というイメージが強すぎて、甲府城ってどうなんだろうと思っていたのですが、やはり江戸幕府にとって重要なお城だったこともあり、遺構を見れば壮大なものだったことがわかりますね。
同時に、400年にわたり江戸幕府が支配し、甲府城、城下町が栄えていたとはいえ、武田信玄公は甲斐の国、甲府の人々にとっては忘れられない英雄ともいえる存在だったことがよくわかりました。
武田氏が滅亡してもなお、人々の心には信玄公の思いが受け継がれているんですね。
舞鶴城公園は桜の名所としても知られています。
観光の際はぜひぜひ武田神社と甲府城の両方を訪れることをお勧めしたいです。
江戸期のお城と、それ以前のお城と、長い歴史を垣間見ることができますからね。