発売日に近くの書店を巡ったけど、見つけられず…、
次回入荷は9月の上旬ごろです、予約しますか?と聞かれつつ…
やっぱりネットで購入するか予約するしかないか、と諦めていたら、8月下旬、隣駅の書店で最後の1冊となっていたガイドブックを見つけました!!
店員さんに「これ最後の一冊ですか?購入しても平気ですか?」とめっちゃ興奮して確認する怪しいアラフォー女は、わたしです。
いやもう、手に取れてホント幸せ♪
そんなんネットで予約しておけば確実にきっちり家に届いたじゃろうて
ま、そうなんだけどね。なんていうかさー、ほしい本を求めて書店をはしごして手に入れるっていう、感動がまたひとしおなのよ。わかる?
すまんが、わからん
この感動がわかる人はきっといるはず!!
とにもかくにもやっと手に入れました。
いや、もう10代の頃からのバイブルといっても過言ではない【十二国記】。
きっとそう思っている同世代の方々は多いはずです。
感想など
ガイドブックの名のとおり
ガイドブックというからには十二国記のあれやこれやが全部載っているはず、という情報が網羅されています。
とはいえ十二国記ファンならすでに知っている情報だらけ。
ある意味、十二国記ファンサイトのデータベースなどの方がもしかしたら詳しいかも、とも思いますが、
どんな世界観だったっけ?と思い出すにはちょうどいいかもしれないです。
わたしはホワイトハート版と新潮社からの完全版と今も家に両方揃っていて、(家族に同じのいらんやろ、と責められながらも大切に保管中)
定期的に両方何度も読み返している…という人間にとってみれば、復習程度に読む感じでした。
とまぁ序盤はこれでいいんですよ。
このガイドブックで楽しみにしていたのはここからです。
著名な方たちのエッセイと美麗イラスト!!
もう感動して鼻血でそう…
箱ティッシュ抱えとけ
いやー、感動です。
もうこれしか言葉が出てこない。
40代になってもこんな貧相な言葉でしか表現できないとは…。
うんうん、とものすごく頷きながら、がんがん読みすすめました。
十二国記の作品に携わった方々のお言葉
裏話的な話が満載!!
こういうのはファンにとってはありがたい情報ですよね。
発売までにこういう苦労があったのね、とかアニメ化の話とか、知っている情報もありましたが、初めて知る事実もあってびっくり。
原作派なんですが、こういう裏話を聞いてしまうと、アニメの続編みてみたいなーとも思います。
作者インタビュー
うぉぉぉぉ、こんなロングインタビュー!?
とびっくりしたのは言うまでもなく。
小野不由美先生、体調第一でいいので、短編集お待ちしています。
白銀発売まで待てたので、全然余裕で待てます。生きてる限り。
幻の作品:漂舶(勝手な妄想とネタバレ感想)
六太~!!
と叫びながら読んでいたのは決してわたしだけではないはず。
いやー、この作品一度だけ借りてか、なんだったかで読んだっきりだったので、今回掲載されて本当に本当にうれしいです。
尚隆&六太ファンにはたまらない作品ですよね。
『東の海神、西の滄海』のその後のお話でもあります。
更夜がどこにいるのか、六太も気にしていましたが、『図南の翼』を読んだ読者としては、そこにいるよー!!と教えてあげたいですよね。
その後も再会は果たしていないのかな、やっぱり。
更夜はいつでも会いに行こうと思えば会いに行けると思うんですよね。居場所はわかりきっているし…。
でも、雁が豊かな国である限り、尚隆と六太がいる限り、雁には戻らないんじゃないかと思ったりもします。
戻るとしたら雁が終焉に向かうときかなーとも。
尚隆と六太があちこちの国に遊びに行っているのは、もちろん様々な理由があると思いますが、更夜の情報を探しているのもひとつの理由なのではないかと思うんですよね。
特に六太。
まさか犬狼真君と呼ばれていると…知っているのでしょうか?
仙籍が雁にまだあるのかどうか、という点ですよね。
『漂舶』から『図南』までは300年くらい経っていることになりますし、
その間まったく消息がつかめない、ということがあるでしょうか。
六太は度々蓬山に行っているようですし…とはいえ、この世界、自らご親切にいろいろ情報を与える人はいませんもんねぇ。
更夜らしき人物が黄海で暮らしている、という噂くらいは耳にしているかもしれませんが、会ってはいない気がします。
わたしと十二国記
出会いは、中学生くらいだったと思います。
ティーンズハート、ホワイトハート、コバルト文庫などのティーンズ小説、少女小説に夢中になっていた頃に、友人に借りて読みました。
陽子の最初のお話です。【月の影 影の海】ですね。
もう最初の方でくじけそうにもなりながらも、楽俊に出会ってからの道の開けていくあの希望溢れる道のりに、感動したのを覚えています。
ただ、その後の続編を読むことはなかったんですよね。
時期的に、中学、高校と進む中で、少女小説を読む時間が減っていって、忙しくなったのと同時に、本は、学校などですすめられた本、受験などで役立つ本、夏目漱石やら森鴎外などの本を読むようになっていったからです。
ちょうどそのころ古典文学にはまって平家物語や源氏物語などのそういった文学に夢中になっていた、というのも原因かもしれません。
その後アメリカへと留学してしまったこともあり、少女小説とはかなり距離が離れてしまいました。
が、日本へ帰国した2002年、十二国記のアニメを見たんです。
久々に陽子のお話を思い出し、懐かしいなーと思い見始めたのが、十二国記との再会のきっかけでした。
ちょうど、いろんな意味で、精神的につらかったわたしを支えてくれた作品でもあります。
もともと、【月の影 影の海】しか読んでいなかったわたしは、その先に続編が発売されているの知って、発売されている本を全部揃えました。
どの作品でもアニメより原作派のわたしは、やっぱりアニメのオリジナルキャラクターはなかなか受け入れられなかったのですが、
陽子の初勅のシーンのある話だけは、もう何度も何度も見返すくらい好きでした。
あのボロボロだった陽子が…、と感動するのと同時に、わたしも変わらなければ、しっかりしなければ、という気持ちを思い出させてくれたのもあのシーンです。
その後も、就職、結婚、出産という時間の流れの中で、
やっぱり何か壁にぶつかったときには十二国記を全部読み返して、
陽子の姿からやる気をもらいつつも、
「続き、もう出ないのかなー」
「泰麒と李斎は無事なのかなー」
とぼんやり考えながら過ごしていた、ある日。
新潮社からの完全版発売のお知らせが!!
とび上がるほど喜びました。
生きててよかった…
と思ったのは言うまでもなく。
まったく情報がなかった時に比べれば、どれほど待つことになっても、いつかは新刊が読めるんだ!という希望があるだけでも全然違います。
そうこうしているうちに、わたしもアラフォー世代。
ついに戴国のゆくえを知ることができました。
いや、もちろん何度も希望と絶望を味わいながら『白銀の墟 玄の月』も完読したんですが。
泰麒が……!
とまぁ、『魔性の子』からの『白銀』を読むとさらに泰麒の立場というか、いろいろな深い思いが見えてきたりしますね。
新刊が読めて、ガイドブックまで手に入ったし、
今後は画集や短編集を楽しみ生きていきたいと思います。